2/18 北村透谷 読書会(第1回)『楚囚之詩』開催のお知らせ 

2月18日に、北村透谷読書会が開催されます。

皆様、こんにちは!この度、私たちむすびらきでは、北村透谷の詩や評論に触れ、その文学的影響を深く理解しようとする読書会を開催します。明治時代の文壇を牽引した透谷の作品に、共に耳を傾けましょう。

この読書会では、北村透谷の代表作である『楚囚之詩』や『厭世詩家と女性』を取り上げます。また、透谷の恋愛至上主義的な思想や、文学の世俗的な功利から人間性の深い真実を追求する姿勢についても議論します。

そして、北村透谷が主導した雑誌「文学界」についても触れ、島崎藤村や星野天知らとの交流や共同創作活動を紹介します。理想と現実の矛盾に苦しみながらも、独自の文学世界を築いた透谷の功績をみんなで讃えましょう。

北村透谷 とは? 明治期の評論家・詩人、北村透谷の人生と影響

明治時代の評論家・詩人である北村透谷(本名:北村門太郎)は、近代的な文芸評論を行い、島崎藤村らに多大な影響を与えました。彼は神奈川県小田原市で生まれ、幼少期は厳格な祖父と愛情薄い継祖母に育てられました。このことが、彼の性格形成に大きな影響を与えたと言われています。

東京専門学校(現・早稲田大学)政治科に入学後、民権運動に参加しましたが、過激化する運動から離れました。1888年に洗礼を受け、民権運動家石坂昌孝の娘ミナと結婚し、翌年には長編叙事詩『楚囚之詩』を刊行しました。

1892年に発表した『厭世詩家と女性』で文壇に登場し、1893年には島崎藤村、星野天知らと雑誌「文学界」を創刊。彼らの浪漫主義運動を主導しました。恋愛至上主義的な考えが特徴的で、文学は世俗的な功利を求めず、人間性の深い真実をこそ求めるべきと主張しました。

『人生に相渉るとは何の謂ぞ』、『内部生命論』、『漫罵』などの評論を次々に発表しましたが、理想と現実の矛盾に苦しみ、1894年に自ら命を絶ちました。

北村透谷の生涯は短かったものの、その思想や作品は後世に大きな影響を与え、現代の文学界にもその名が轟いています。

『楚囚之詩』: 北村透谷 が開拓した近代ロマン派の詩の世界

明治時代の詩人・評論家である 北村透谷 は、日本語による自由律の長編叙事詩としては最初とされる『楚囚之詩』を1889年に自費出版しました。本作は、森鴎外らの訳詩集『於母影』や、宮崎湖処子の『帰省』に先駆けて刊行され、近代ロマン派の詩書として高い評価を受けています。

『楚囚之詩』は、英詩人バイロンの「シオンの囚人」からインスピレーションを受けた作品で、思想犯が獄中に捕らわれている苦しみや、大赦で解放されるまでの様子が描かれています。この物語は、当時の自由民権運動の仲間が大阪事件で投獄された事実や、1889年の大日本帝国憲法発布による恩赦で国事犯が解放される様子を反映していると考えられています。

「楚囚」とは、春秋左氏伝の成公九年の故事に由来し、晋の国に捕らわれても故郷への想いを忘れない楚の国の人、あるいは異国で望郷の念を抱く人を意味します。

詩集『楚囚之詩』は、透谷の本名である北村門太郎名義で出版されましたが、透谷自身が大胆すぎると恥じ、直ちに回収してしまいました。そのため、長い間本作は一般には流通せず、ほとんど残されていないとされていましたが、1930年に白木屋の古書即売展で早稲田大学の学生によって発見され、その後も数冊が見つかっています。

北村透谷の『楚囚之詩』は、その革新的な詩形と感動的な物語で、近代日本の詩の世界に新たな風をもたらしました。現代にもその名が語り継がれる、日本詩壇の金字塔と言えるでしょう。

イベント詳細

📅 日時: 2月18日(土) 16:00〜
📘 主題: 「 楚囚之詩 」
📍 場所: バー或いは、「」 https://g.co/kgs/1JTX9U

読書会では、参加者が持ち寄った知識や意見を交換し、一緒に考えていくことが大切です。ぜひ、この機会に北村透谷の思想や哲学について学び、新たな発見をしてみませんか?

皆様のご参加を心よりお待ちしております!

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まとめ 北村透谷読書会 感想

透谷が若い時に書いた詩歌。自由民権運動とヨブ記をモチーフにして、愛する女性を想い続けた人物を描いています。

この記事を書いた人

むすびらき

『「雅び」─あそび、たのしむ。Eleganti mente, ludamus, fruamur』を理念とし、私たちむすびらきは、あそび、たのしみつつ、
故き心を温ね、新しき文化を恢弘します。